「かの」という名前に込めた想い
「かの」という名前について、よく「加納さんですか?」「狩野さんとお読みするんですか?」と聞かれることがあります。実は、私の姓は「稲葉」で、「かの」とはまったく関係がありません。
ではなぜ、屋号に「かの」という言葉を選んだのか——。
それは、「かの」という言葉が持つ響きに、ある想いを込めたからです。
昔の言葉で「あの人」「あの場所」を指す際に使われていた「かの(彼の)」という言い回しがあります。たとえば、「かの山」「かの人」といったように。少し懐かしさを感じる、日本語らしいやわらかな表現です。
墓じまいという大きな決断をされた方も、「あの故郷」「あのお墓」「あのご先祖様」のことを、心のどこかで大切に思い続けておられる——そんな場面に、私は何度も立ち会ってきました。
たとえ物理的な形がなくなっても、記憶の中に残る「かの場所」「かの人」は、これからもきっと、生き続けていくと思っています。屋号には、そうした気持ちを静かに込めました。
当社にご相談に来られる方の多くは、不安や迷いを抱えながらも、一歩を踏み出されています。お話を伺う中で、昔のことを思い出され、涙される方もいらっしゃいます。
私たちは、そうしたお気持ちにも丁寧に寄り添いながら、心の負担が少しでも軽くなるように、対応してまいります。
「かの」という名前に、ほんの少しでも温かさを感じていただけたら幸いです。

